2023年8月21日月曜日

ご挨拶と皆様へのお願い

はじめまして。
紅屋瘤太郎(べにやこぶたろう)と申します。

らんちゅうの奥深さに魅せられて、長い間らんちゅうに遊ばせてもらっています。
飼育規模はさほど大きくはなく、設備も立派なものではありませんが、
いろんな人に教えていただきながら、また自分なりに実験をしながら、
理想のらんちゅうを作るため、1年、1年を、積み重ねています。

一般的に、らんちゅうは、愛好会に所属して楽しむのだと思いますが、
私の場合は、愛好会の枠にとらわれずに、広い視野でらんちゅうを見ていたいため、
愛好会にこだわらず、色々なタイプのらんちゅうを、色々な価値観で楽しむようにしています。

そのため、どちらかというと、品評会に出品して順位を競うよりも、様々な愛好会のらんちゅの良さを理解した上で、自分が満足できる魚を系統として創り上げていきたい。というスタンスでらんちゅうを楽しんでいます。

このブログでは、らんちゅうの多様性を尊重してらんちゅうを楽しむためのヒントを書いていきたいと思っています。
らんちゅうは、大きさ、色・柄、スタイル、肉瘤、尾、育成、繁殖など、様々な観点と価値観で楽しめることこそが、長い間、沢山の人を魅了してきた所以だと思っています。

肉瘤だ、胴だ、尾だ、色柄だ、と視野を狭めることなく、らんちゅうをもっと自由に楽しんでもらうために、様々な切り口から、らんちゅうの基礎的な情報と、少し掘り下げた情報を提供していければと思っています。

記事を読んで頂いて、思うところがあれば、コメントにお書き下さい。但し、私の記事に対するコメントだけにしてください。他の方のコメントに対する直接的なコメントは、統制が効かなくなる恐れがありますので、ご遠慮願います(そのようなコメントを見つけた場合、削除・修正させていただくことがあります)。

このブログに書かせていただくことが、何かの役にたてば幸いです。

2020年9月14日月曜日

珍しく更紗系の投稿

当飼育場のらんちゅうは、系統的に素赤が多いのですが、瘤太郎は柄モノが嫌いなわけではなく、どちらかというと素赤より柄モノの方が好きです。

今年は、大きめに育てようとピックアップした仔魚たちを色変わりが終わるまでブルーのプラ舟で飼育して、それ以外を真っ黒のFRPで飼育してたのですが、プラ舟をまめに洗いすぎたのか、プラ舟チームは柄モノが多く、1割ほどは真っ白になってしまいました(^_^;)


水換えは良いけど、苔は残しておくべきでしたね。

 真っ白の魚は、素赤や頭が赤い魚に比べて兜巾の上がり方が控えめになります(なぜなのかは知りません)。兜巾のポテンシャルがわかりにくくなるので、種用に残した魚は白になってほしく無いのですが...時すでに遅し。ですね。

 まあ、でも、良い感じの更紗もいまして、ちょっとうれしかったりもします。

左下の魚は、鼻先に色が乗っていないのが寂しいですが、胸鰭と尾びれに赤が差していて綺麗です。

真ん中は、目の下に白が出てしまっていますが上から見たら面かぶりのように見えるようになるかもしれませんね。(これ以上、白の領域が広がらなければ)

でも、胸ビレに色が乗ってないのが残念です。

この真中の魚、背なりがなだらかで、背幅感があります。メス親が背幅の太い魚でしたから、それを受け継いでいるようです。

ちなみに、サイズですが、尾をいれなければジェリービーン程度のサイズです。

協会系だと、色変わりしてれば親指サイズだと思いますけど、うちのは小さいです。



2020年6月23日火曜日

7年ぶりの仔引き(種筋)

今回、仔引きに使った親魚(8歳)


8年間、ろくな育て方してなかったので、肉瘤がダメダメですが、
本来はぼっこんと出る遺伝子を持っています。多分(^_^;)

この動画の白斑の素赤がメスなのですが、なかなか良い胴造りをしています。

北陸筋は、ろくな育て方しなくても、青水に泳がせておけば肉瘤パンパンになりましたけどね... もう残っていません。いちから作り直しですね。

7年ぶりの仔引き(当歳魚の飼育)

皆さま、お久しぶりです。
仕事や自宅の引っ越しなどで、何年もらんちゅうを飼育する状況ではなかったのですが、日らんの全国大会で東大関を取られた方との出会いのご縁などもあって、7年ぶりに仔引きをして当歳魚を育てています。

 

産卵巣にするキンランが無い...

冷凍庫に保管してあったブラインシュリンプエッグをセットしても
全然湧かない(^_^;)

稚魚を選別する小さい網が無い...

前の家みたいな広い軒下が無いから、雨水が入って溢れる(稚魚も流れる)

久々の当歳魚飼育はトラブルの連続ですが、現在のところ3腹採ってますので、頑張ってみます。

今朝も産みそうだったので、人工授精しておいたのですが、もうキープできないよ。

一応、尾形の綺麗な魚をピックアップして写真載せておきます。

来春の二歳会に出品してみようかな...





2016年6月29日水曜日

久しぶりの撮影

らんちゅうのブログやのに、イチゴがトップを飾り続けてましたね(^_^;)

イチゴ(ビワもですが)、夜な夜なハクビシンが出てきて食べていってしまいます。
金魚には興味無いみたいなので助かってますが、アライグマ、ハクビシン、イノシシ、キツネ、サル...
山の近くなので何でも棲んでるみたいです。

さて、相変わらず金魚の世話はできていないので、金魚達にはピュアナチュラルフードで健康生活を送ってもらっているのですが、久しぶりに撮影してみました。
https://youtu.be/r2DHq6e5Pxg


大きい方がオス、小さいのがメスです。
オスの兜巾は、水まんじゅうのようにぽってりツルンとした肉瘤です。
斜めからのアングルの時にわかると思いますが高さのある兜巾です。
ほとんど給餌をしていないのにこの頭を維持しているのですから、
餌の量と兜巾の成長はほとんど関係無いことがわかりますよね。
(まあ、もっと餌を付ければ、もっと大きくなるのかもしれませんけど)

メスの方は、まだまだ小さいので、肉瘤も十分発達していないですが、
兜巾の土台の形や現時点での上がり方から、瘤筋のメスとしてまあ何とか使えるかな。と思っています。(メスは種筋からも何匹か合わせてみるつもりですが)

このペアで採卵できれば、3系統の血筋を引く子が生まれることになります。
このオスは種筋メスに瘤筋オスを掛けたもの。
メスは種筋オスを会筋メスに掛けたものの子です。
言い換えれば、F1×F1ですから、この先どうなるかわかりませんけど、
元々近い筋の系統なので、まあ、そんなに遺伝子が暴れることはないんじゃないかと思っています。

ただ、両方とも腹型が良くない(筒が間延びしている)ので、その辺りも子や孫の代で
修正していかないといけませんね。

というより、去年も今年も忙しすぎて仔引きできなかったのに、来年仔引きできるのか?!というところが一番のハードルかもしれませんけど~ (^_^;)

2016年4月24日日曜日

金魚飼育の新しい楽しみ方?

お久しぶりです。
相変わらず仕事づくめの毎日なので、魚の世話ができていません。
今年も仔引きできないかも...

さて、金魚飼育に使っている舟でイチゴの栽培をしてみました。



過去に何回か地べたに置いたプランターなどでイチゴの栽培をしてみたことがあるのですが、赤く熟して来るとアリやナメクジがやってきて、とても食べる気になれない状態になっていたのです。

そこで、舟の上に上げれば(浮島状態にすれば)水の苦手なアリやナメクジの被害を防げるのではないかと思い、アルミ製のフラワースタンドを活用して水上栽培をしてみました。

(水の中に根を浸す水耕栽培は管理が難しいのでひとまず水上栽培です)


結果は狙い通り!
 アリとナメクジの被害が無くなり、イチゴはしっかり赤く熟しています。


イチゴって、単に赤くなっても完熟とは言えないんですよね。
全体が赤くなったからといって収穫しても甘くないんです。
全体が赤くなってから2日ほど経ち、ほんのりイチゴの香りが漂うようになってから収穫すると
高級イチゴ並の味と甘さを楽しめます。
(あまり放置すると傷んでくるのでタイミング良く収穫しなければなりませんが。)

仕組みは簡単、普通にプランターや植木鉢に培養土を入れてイチゴ苗を植え、
フラワースタンド等を利用して水面より少し高いところに 置くだけです。
鉢底からスポンジのようなものを垂らしておくと、底面給水システムになるので
水やりの手間も減らせると思います。



水やりや雨の時に土中の成分が水槽に流れこむことになりますが、
イチゴは、比較的肥料が少なくてすむようなので魚への影響は軽くてすんでいるようです。
それでも人工的な化成肥料は控えた方が良いでしょうし、もちろん園芸用の薬の使用は厳禁です。
もちろん、水中に日陰が出来てしまうので、魚がそこに集まりやすくなります。
種魚用水槽や選別漏れなど、あまり魚の状態を気にしなくて良い水槽がおすすめですね。

庭を占拠する金魚プールって、家族から嫌な顔をされることも多いようですが、
プールがあるから美味しいイチゴが収穫できるとなると、多少ポイントを稼げるかもしれませんね。
うちでも色づいてきたイチゴをみんな気にしてるようです(^_^)

できれば、水耕栽培を兼ねてイチゴの根を産卵巣にするような方法を確立したいのですが...
イチゴの根は独特の生え方をするらしいので難しいようです。


2015年11月3日火曜日

京都筋宇野系らんちゅう 上見でタイプを探る

いつもと同じようなテーマですが、今日撮影した写真の中に、説明しやすそうな3匹が並んでいる写真がありましたのでピックアップしてみました。

まずは、そのまま御覧ください。


表層を泳いでいる3匹。
右側の11時を向いている魚、真ん中で5時を向いている魚、左下で4時を向いている魚です。

オスメス1匹ずつで掛けた同胎に魚です。



補助線を付けてみました。

背幅のライン、背出しのライン、兜巾の土台の形、目の位置です。

その他、補助線を基準にして腹型、頭部の形と長さなどを見ています。

どの魚もまだまだ細く、これから成長とともに太味が増していくと思います。
ただ、この時点でも、魚のタイプは、ある程度見分けることができると思っています。

右の魚は、シルエットが一番細いです。頭部も細長く 目が少し内側に付いています。
この先フンタンや目の下の肉瘤が張り出してくるとは思いますが、奥目な感じのまま成長することと思います。
兜巾が細長く、目の中心を結んだ線(黒い線)に対して後ろよりについているのですが、
こういうタイプは兜巾が上がりに場合が多いように思います。(我が家の筋ではという話ですが)
腹型は、長手のなつめ型ってところでしょうか。(まだ細いのでわからないですけど)
峰っぽいとまでは言いませんが、背の扁平感(背幅感)はあまりなく、この先も背幅感が増してくる可能性は低いと思っています。
キズがなく、尾形が付いていて、もう少し筒が詰まっていれば会用として残すかもしれませんが、いずれハネる魚かもしれません。(我が家はメスが少ないので、オスメスはっきりするまでは残しましが)



中央の魚は、あまり出ない変わった魚です。
胴の作りや頭部の雰囲気は、兜巾タイプなのですが...
良い所は、 背幅の太さと、背出しからしっかり太く出ているところです。
普通、背出しのところは少し細めに出て、胴の真ん中らへんで太くなっていくのですが、
この魚は、背出しの直後と胴の真ん中らへんの太さがあまり変わらないのが特徴です。
背幅と同じく頭蓋骨もしっかりと幅を持ち、目も外側に付いています。

ただ、腹付きの悪さと頭部の様子は、少し気になります。
頭部については、背出しのラインが少し突っ込んでいること、頭部の長さが短いこと、
兜巾が前のめりに付いていることなどです。
全て関連していると思います。
普通、背出しのラインが突っ込み気味の場合、背の出だしが高い(首が高い)場合があるのですが、
この魚、横から見てもさほど高いわけではありません。
となると、首がうつむいて付いている? いや、それほどでも無いんですよね。
この先、どんな魚に成長するのでしょうか...


左下の魚は、良さそうですね。ふっくらした獅子頭タイプの胴に骨格の良い頭が付いています。
背幅は「ひと幅足りない」って感じかもしれませんが、そこそこの背幅感はあります。
ふっくらした腹付きも魅力的です。
背幅は、まっすぐに近く頭部全体の長さもあります。
また、この魚の一番の特徴は、目の位置で頭蓋骨が張り出しているところです。
微妙な感覚なのでなかなかわかりにくいかもしれませんが、
目の位置で頭蓋骨が張り出しているのと、エラ蓋に肉瘤が無いから目が張り出して
見えるのと同じように見えますが違います。
それは、肉瘤の無い黒子の頃に頭蓋骨の形を良く見ていると違うということがわかります。
こういう頭蓋骨の形をしている魚は、兜巾が丸い形にあがることがあります。
丸みのある頭部と、やわらかみのあるふっくらした胴を持つ魚は、無理に餌を付けず
自然体で育ててもバランスの良い宇野系らしい魚に仕上がります。
慌てずゆっくり6歳、7歳 まで育てると、肉瘤も十分に発達し、いかにも京都のらんちゅうと
いう姿を見せてくれると思います。

種魚として使ってみたいのは左下の魚。真ん中は今後あまりにも変な体型にならなければ、試しに使って、良さが遺伝するかどうか確認してみたいですね。