2014年9月1日月曜日

若い魚の先行き(成長途中の兜巾)/京都筋宇野系らんちゅう

兜巾筋の舟に居る獅子頭タイプの魚の写真です。


全長70mmで、まだ幼さの残る魚ですが、
良い顔になりそうな雰囲気です。

尾はどうしようも無いですが、胴は、水ナス型で癖の無い胴をしています。
やや峰っけがあるので、背幅感の感じられない胴ではあります。

目先(フンタン)も良く伸びており、目下(がわ)の張り出しも立派です。兜巾が大きく、膨隆感があります。
兜巾の肌質もそこそこです。(兄妹の兜巾タイプの魚はもっと水まんじゅうのような肌質をしています。

同じ魚の別アングルです。
この写真だとわかりやすいのですが、兜巾が四角く幅広です。
で、瘤太郎が注目しているのは、兜巾の前の方より後ろの方が幅が広い点です。
代を重ねる毎に兜巾が小さくなっていくような継ぎ方をしている場合、兜巾が小さくなる過程で
兜巾の後ろ側の幅が狭くなり、台形のような形になっていることが多いように思います。
よって、兜巾の後ろのほうが幅が広い兜巾は、大事にしたいと考えています。

もう1枚、今度は同じ魚の横見です。
現時点でもそこそこに高さのある兜巾を乗せていますが、兜巾の前の斜面が斜めになだらかに下がっているので、膨隆感が感じられない造りになってしまっています。
横面は、適度なくびれがあるので、その部分で膨隆感を演出してるってことですね。
今後、兜巾の前側にくびれ感が付くように成長していけば、抜群の顔つきを持つ魚に仕上がっていくと思います。 


ちなみに...  背なりですが...

背の真ん中で少しいびつにもりあがっている部分がありますね。(わずかですが)

これが峰っぽさの原因になっているのかもしれません。


緑の線を参考にしていただければ、いびつに出っ張っていると言っている部分が
わかるかと思います。
まあ、これぐらいのいびつさなら、種を選ぶときでもあまり気にしませんけどね。




8 件のコメント:

  1. らんちうディスク2014年9月5日 15:45

    はじめまして。いつも参考にさせていただいております。
    当方趣味で宇野系らんちゅうを飼育しております。紅屋瘤太郎様のような頭の魚はどのように入手すれば良いのでしょうか。
    管理人様の魚のような頭にしたいのですが、会の売り立てやオークションを見てもなかなか頭の凄い魚はおらず困っております。
    飼育方法などのアドバイスをいたければ幸いです。宜しくお願い致します。

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    1. らんちうディスク様、コメント有難うございます。

      我が家のらんちゅうは、10年ぐらい肉瘤だとか胴の質とか意識しながら掛け継いできた血統ですし、品評会用の飼い方とは全く違う(大きくしない)ので、同じような魚を育てている方は少ないかもしれませんね。

      素晴らしい肉瘤を持つらんちゅうを販売しておられる方が一人おられますが、勝手に紹介しても迷惑かもしれませんので、許可を取ってからにします。

      飼育方法について言えることは、とにかく兜巾の肌質と形の良い魚は、50匹に1匹出るかどうかですので、親指サイズぐらい(体型が決まって兜巾の土台が出来上がってくる頃、我が家では三歳の初夏)まで、なるべく多くの魚を残し、体型が兜巾型(丸胴でキュウリ型)で、目先の短い魚を残しておくことかと思います。(結局出ないか、良い兜巾型になるか、それはわかりませんけど...)

      兜巾タイプを専門に交配している方の魚の仔魚なら、もっと高い確率で良質の兜巾を乗せた魚がでるのかもしれませんが、単に肉瘤の吹きが良い獅子頭ということであれば、兜巾まで出てくるのは本当に50匹に1匹だと思います。
      普通、会用の系統をやってる人だと、三歳の初夏になったら、一腹で残るのって、5~10匹ぐらいですよね。
      しかも、三歳頃までに良く見える魚は、目先の出た魚なので、兜巾タイプはどうしても残らないのかもしれませんね。

      まあ、結局のところ、辛抱して残せるかどうかなのかもしれません。

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    2. らんちうディスク2014年9月5日 22:31

      返信ありがとうございます。
      やはり魚の先行きを見極める目と我慢が大切なのですね。
      当方はまだらんちゅうを始めたばかりなのと池のサイズが60リットルや80リットルのプラ舟なので多く残しつつある程度のサイズにするのは難しいかもしれません。
      管理人様の魚は例の素晴らしい肉
      瘤のらんちゅうを生産していらっしゃる方の血が入っているのですか。

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    3. キングタライという商品で110Lサイズのものがあります。
      面積はコンパクトで深さがあるタイプです。
      水深があると肉瘤が出ない。という話を時々見かけますが、
      我が家では関係ないです(^_^;)
      80Lの浅いトロ舟で飼うよりも、少しでも水量のある容器を使って飼うことをオススメします。

      うちの魚には、素晴らしい肉瘤のらんちゅうを飼ってらっしゃる方の魚の血は入っていませんよ。
      その方の魚を使えば楽なんでしょうけど、瘤太郎は、自分で筋を作ることに興味があるので、使ってません。
      でも、それぞれの先祖を20数年前まで辿ると、同じ祖先につながるのでは無いかと思います。

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  2. らんちうディスク2014年9月6日 7:49

    キングタライも利用しております。
    最初は深さもあり泳ぎや頭に影響が出そうで躊躇っていたのですが、経験のある方から関係ないと言っていただき安心しました。
    キングタライの方が安いのでこれからは更に活用していこうかと思います。
    オークションや会の競売に出ているような流行りの龍頭を親に使っても選別さえしっかりすれば問題ないでしょうか。
    また白を親に使うと色柄に問題があるという話を聞きますが、如何でしょうか。

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    1. 我が家では、親まで育てる舟のサイズとして、キングタライ110L、プラ舟180L、120cm角FRP、150cm角FRPがあります。
      獅子頭タイプはキングタライやプラ舟でも仕上がりますが、兜巾タイプは、120cm角でしか仕上がったことはありません。(水深はどれもおなじぐらいです)

      龍頭を親に使っても問題ないか?の問についてですが、
      龍頭・獅子頭の判断は人によって違うかもしれませんので、注意が必要ですが、このブログで紹介しているような兜巾を意識した魚を創りたいのであれば、兜巾が膨隆している魚を親に使うべきだと思います。
      肉瘤の肌質についても同じで、ぷるんとしたシワのない肉瘤をお望みなら、片親だけでもそういうタイプを使うべきだと思います。
      龍頭にせよ獅子頭にせよ兜巾の膨隆していない魚を親に使うと兜巾の乗らない子ばかりになる可能性が高いです。

      白については、我が家では交配は素赤ばかりなので、よくわかりません。
      ただ、今年、めずらしく面かぶりで交配しましたが、結果、素赤と赤勝ち更紗ばかりで、面かぶりや白は一匹もいません。

      らんちゅうの柄って、なんなんでしょうね...

      らんちゅうには、体表面にいくつかの発色の区画があると考えています。その区画毎に白/赤のスイッチと発色の広さがあって、それぞれのスイッチのON/OFFと広さが、遺伝子による影響と環境による影響が組み合わさって、色変わり時に決まるのかなあなんて思っています。
      上染色体上の1対の遺伝子の表現なのだとすると、
      RRなら赤、Rrなら赤か白(環境により決定)、rrなら白。
      みたいな感じなのでしょうかねえ。
      RRなら紅、Rrなら朱か白(環境により決定)、rrなら白。
      というパターンなら面白いなあと思います。

      まあ、紅か朱かは、また違う遺伝子の影響なのかもしれませんけど。

      ちなみに、今回使った面かぶりが両親ともRrがメインの構成だったとしたら、
      1:2:1で、赤:赤or白:白で出現してくることになります。
      Rrが環境の影響でほとんど赤になったのであれば、
      3:1で赤と白ということで、ほとんど赤というのも納得できるところです。

      (ちなみに、ここでいう赤/白は1つの区画毎の話なので、全身の話では
      ないことに注意してください)

      この仮説については、また領域の話も含めて本編で書いてみたいと思います。

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  3. らんちうディスク様

    許可をもらってきたので紹介します。

    常時というわけではないのですが、時々ヤフオクに出品されておられます。
    http://sellinglist.auctions.yahoo.co.jp/user/dsdpd285?

    代々肉瘤の質にもこだわって継いでこられた血統をお持ちですので、
    兜巾も含めて肉瘤が綺麗に上がるらんちゅうを飼ってみたいという方は、
    こちらの方の出品魚をお求めになるのも良いのではないかと思います。

    金魚の販売を専門としているプロではなく、アマチュアのブリーダーさんです。
    そのため、常に分譲できる魚がいるわけではないと思いますので、無理な問い合わせは控えてください。
    ヤフオクのアラート機能などを使って出品をウォッチするか、下のブログの出品情報をチェックされると良いかと思います。
    http://blogs.yahoo.co.jp/tenmao_nobunaga

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  4. らんちうディスク2014年9月7日 7:45

    お気遣いありがとうございます。
    ブログを拝見させていただきましたが、素晴らしい肉瘤ですね。
    チャンスがあれば購入したいと思います。
    アマチュアでこれだけ魚を所有する方とお知り合いとは羨ましいです。

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